子ども・子育て新制度特集 〜幼稚園編〜

平成27年4月から、「子ども・子育て支援新制度」がスタートします。練馬区の幼稚園では、何が変わり、何が変わらないのか? 練馬区の学務課の担当者に、取材しました。

保育園編はこちら

Q1.新制度って、そもそも何?

ここでは、練馬区の幼稚園に関わるところに絞って、解説していきます。

幼稚園、こども園の保護者にとって、大きな変更点は、
●保育料が、所得によって5段階に分かれること
●認定こども園で長時間預かりを希望する場合、保育園と同じような扱いになること……です。

制度の概要については、下記のページをご覧ください。
こども家庭庁HP/よくわかる「子ども・子育て支援新制度」

新制度に移行する幼稚園・移行しない幼稚園を確認しましょう

新制度に移行する幼稚園と、移行しない幼稚園があり、練馬区のHPで公表されています。区立の幼稚園はすべて移行します。私立は移行する園が15、移行しない園が25あります。

(参考)練馬区HP/私立幼稚園案内

認定こども園で、長時間預かりを「希望する/しない」がポイント

幼稚園では、認定こども園で長時間預かりを希望する場合のみ、保育園と同じ「2号」の認定を受けることになります。長時間預かりを希望しない場合と、認定こども園以外の幼稚園は、すべて「1号」となります。
・認定こども園以外の幼稚園→1号
・認定こども園の通常保育→1号
・認定こども園で、長時間預かり→2号

「1号」「2号」って何?

国の分け方なので、名称は気にしなくてOK。自分がどちらに当てはまるかだけ、覚えておきましょう。1号=通常の幼稚園の保育です。
2号を希望する場合には、注意が必要。2号=保育園と同じ扱いです。つまり、保育園と同じように、練馬区で保育の必要性が認定されると、区の利用調整が入ります。要件を満たさない場合、認定されないこともあります。

【手続き】1号(幼稚園&長時間預かりを希望しない認定こども園)の場合

(1)幼稚園に直接申し込む(11月1日)
(2)幼稚園から入園の内定を受ける
(3)幼稚園から、ほかの書類と一緒に、認定申請書を渡される
(4)認定申請書を、ほかの書類と一緒に、幼稚園に提出する
(5)あとは、幼稚園が取りまとめて、練馬区に提出してくれるので、認定を待てばOK!

簡単に言うと、書類を書けばOKということ。基本的に、認定されないことはないので、ご安心を。

【手続き】2号(認定こども園で、長時間預かりを希望する)の場合

認定こども園の保育利用(2号)を希望する場合は、保育園とは申込み方法や締切日が異なりますので、保育課入園相談係または、各認定こども園にお問い合わせください。

保育料はどう変わる?

新制度に移行する園は、所得に応じて、5階層に分かれます。また、今までは、保育料を幼稚園に支払い、その後、就園奨励費補助金が振り込まれていました(キャッシュバック)。新制度からは、そのキャッシュバックがなくなります。
たとえば、今までは2万円支払って1万円補助金が返ってきていたとしたら、新制度からは、最初から1万円だけを支払えばよくなります。
新制度に移行しない園は、これまでどおりです。

 

Q2.練馬区では、新制度に移行する幼稚園の保育料は、どう変わる?

ここからは、学務課学事係長に、練馬区の状況を伺いました。

A.基本の保育料(長時間預かり料を除く)が、一律となります。

国が定めた以下の基準をもとに、練馬区が独自で設定します。まだ国の基準が最終決定ではないため、練馬区でも最終決定ではありません。ですが、練馬区の幼稚園の保育料の平均が25,000~26,000円なので、国の基準と同等の額でと、考えています。
月額数百円~数千円変わることはあっても、何万円と変わることはないと考えています。

 

Q3.通常の保育料に加え、上乗せ利用料などが生じる場合がある?

A.「上乗せ利用料」や「実費負担(園服など)」に関して、幼稚園は、国や区の基準に従う必要がありません。

現在の保育料と練馬区が設定する保育料を比較して、現在の保育料を高く設定している幼稚園は、これまでの幼稚園の保育料の教育水準を維持するために、「上乗せ利用料」として設定することができます。
具体的には、これまで30,000円の保育料だった幼稚園は、練馬区が25,700円と保育料を定めた場合、差額の4,300円を「上乗せ利用料」とすることができます。

幼稚園が設定する「上乗せ利用料」に、保護者が納得がいかない場合、幼稚園には、「上乗せ利用料」に対する保護者への説明責任が求められます。ただし、説明を聞いても、保護者がどうしても納得できないという場合、幼稚園は、入園をお断りするのもやむを得ないことになります。