【出産体験談】後悔が残ってしまった出産

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2011年に第一子の女の子を帝王切開で出産したR.K.さんの体験談です。

三日がかりの出産

至って順調だった妊婦生活。主人の転勤で練馬に越してきてすぐ判明した妊娠だったので、仕事もしておらず、教習所に通って車の免許を取ったり、旅行に行ったりと、それは充実した妊婦ライフを満喫しました。

唯一の懸念は、母から譲り受けた体質なのか、胎児が大きめであること(私自身4100gで生まれたビッグベビー!)。検診のたびに「大きいねぇ」と言われ続け、臨月に入ってからは、恥骨痛に苦しみながらも頑張って散歩。しかし生まれる気配はなく、先生の判断で予定日当日に入院をし、陣痛を誘発することになりました。

入院当日、ラミナリアを7本挿入。体内で水分を吸い、子宮口でゆっくり膨らむとのこと。その刺激で陣痛が来るのを待つも、何の変化も起きず翌日に。

2日目。朝一でラミナリアを抜き、今度はバルーンを挿入。昼過ぎから、陣痛誘発剤の点滴を最少量で開始し、どんどん数値アップ。夕方には、子宮口6cm、陣痛も5分おきにくるものの、赤ちゃんが全く下がってこない。夕飯前に点滴を外すと陣痛も遠のいていまい、また翌日仕切り直すことに。一日中子宮をいじられ、激痛の内診と陣痛でヘロヘロ。そして、後から来た妊婦さんが次々と出産していくのに、自分のお産が進まず、悲しかったのを覚えています。

3日目は朝から急ピッチで点滴、陣痛もMAXに。しかし、やはり赤ちゃんの位置が高いため、先生がハサミでバチーンと破膜(破水)。水と一緒に下りてきてくれることを期待しましたが、思い通りいかず、最終的に緊急帝王切開になりました。陣痛に耐えながら、トイレを済ませ手術台に。無事に産声を聞いたときは、やっと生まれてくれた…と、疲れ果てながら自然と涙がこぼれました。2日目と3日目は、休みを取ってくれた主人と義母が付き添ってくれ、一人では絶対に耐えられなかったと思います。

産後、苦悩の日々

予想だにしなかった帝王切開。出産直後は、カラカラの喉や傷跡の痛み、汗の気持ち悪さなど、身体の不快を感じながらも、やっと一仕事終えたような興奮状態にありました。そして翌日、手術後初めて対面した先生が、開口一番こう言ったのです。「いやー、残念だったね」。

色々と頑張ったのに下から生めなくて残念だったね、という悪気のない言葉だということは分かっても、「私のお産は残念なものだったのか。どうして普通分娩で生んであげられなかったのか」と、その日から、思い出しては涙する日々が始まりました。タイミング悪く目にしてしまった出産ドキュメント番組はすぐにチャンネルを変え、産後1か月くらいに届いた友人からの“私も無事に生まれたよ”メールも、素直に喜べず返事が書けない。児童館などで会った他のママさんと出産の話になると、どうしても暗い気分になってしまう。もちろん、徐々に泣く日は減っていったけれど、帝王切開になってしまった引け目は結局、二人目の出産まで心の整理ができず、引きずっていたように思います。

病院選び、大事!

どうして自然に陣痛が来るのを病院は待ってくれなかったのか。大きくてもちゃんと生めると、骨盤のレントゲンを撮って確認したはずじゃないか。そして、予定日は水曜日。土日は先生が少なくなるからと、水曜に入院させられ「金曜日までに産もうね」とは、完全に病院都合ではないのか。まして一人目の出産となれば、初めてで分からないことだらけで、先生の言うことを信じて従うしかないのに…。

思い返すと、病院への不信感がたくさん!と同時に、近いというだけでちゃんと病院選びをしなかった自分をとても後悔しています。他にも通える産婦人科はあるのに、何も調べず比較もしませんでした。(病院との相性は人それぞれで、もちろん、私が出産した病院を良いと評価するママさんもたくさんいます。)

経過に問題がなくても、無事に赤ちゃんと対面できるまで、どんなことが起こるか分からないのが出産。分娩の受け入れ数には限りがあるので、長々と病院選びに時間を割くことはできないと思いますが、これから出産を迎えるママさんには、是非、納得のいく、信頼できる病院を見つけて欲しいと思います。